視覚障害者のための周囲環境を触覚的に伝えるデバイスを低コストで実現します。従来から視覚障害者むけの視覚/触覚変換装置は数多く提案されてきましたが、本研究開発では(1)カメラ・画像処理系をスマートフォンに任せることで低コスト化を行い、(2)電気刺激を採用することで小型化と低消費電力化を行い、(3)スマートフォン/刺激装置間の通信にLCD画面を用いた簡易な光通信を採用することでスマートフォンを使わない応用、例えばタブレット画面を触覚で把握するという用途にも利用可能とします。今後は近くスマートフォンに搭載されると考えられる奥行き検出機能を利用することにより、奥行きを含めた情報を提示する装置の本格的普及を目指します。全世界で全盲者は約4000万人居るとされ、本研究開発はこの潜在的巨大市場を対象とするものと言えますが、同時に視覚障害の過半数が病気による中途失明であることから、本サポートデバイスの開発は我々の誰もにとって重要な課題であると考えられます。
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