技術内容

GNSS-LiDARはドローンによるLiDAR(レーザ距離センサ)を用いた環境の3Dマッピングシステムです。LiDARによる3Dマッピングには、飛行中のドローンの位置と姿勢を高精度に推定する必要があり、従来は非常に重量が重く、また高価格な慣性センサが利用されていました。本技術は低コストのGNSS(Global Navigation Satellite System)アンテナ・受信機を複数台ドローンに搭載することで、慣性センサを利用することなく飛行中のドローンの位置を1cm、姿勢を0.1°以下で推定する手法を新たに開発しました。これにより推定したドローンの位置・姿勢情報を用いて、地上の三次元座標を5cm以下の精度で計測することに成功しました。本技術により、ドローンによる3Dマッピングの大幅な低コスト化と高精度化を実現し、農業、林業、土木、建設などの様々な分野でのドローンによる3Dマッピングの普及が期待できます。

動画はこちら

展示内容

GNSS-LiDARを搭載したドローンの展示を行います。また、実際の取得したセンサデータの可視化結果、3Dマッピング結果を展示します。

講評

整備が進む準天頂衛星システム(みちびき)をドローンに活用することで、地表の3Dマップを容易かつ高精度に構築可能とする技術である。本技術は、災害状況の詳細な把握のほか、建築土木、林業農業など極めて広範囲に有用と考えられる。