DIGITAL CONTENT EXPO 2021
2021.11.17Wed. 19Fri.

10:00-17:30(最終日は 17:00 まで)

Innovative Technologies 2021 採択技術が決定しました!

Innovative Technologies 2021
Special Prize




Innovative Technologies 2021 Special Prize
– philosophical –

Morphing Identity:自己顔が他者顔へ変容していく映像システム
株式会社ソニーコンピュータサイエンス研究所 Superception 笠原グループ


自分の顔がいつの間にか他者の顔に変容していく体験を提供するシステム。人間の変化知覚特性を考慮し、計算的に作り出された知覚的に滑らかな変化を顔映像に適用し、リアルタイムに自他の比率を変えながら顔映像を合成してみせることで、変化が知覚されにくいように顔画像を徐々に変化させていくリアルタイム映像処理を用いている。映像を介したコミュニケーションにおいて,顔映像が持つアイデンティティの流動性に着目し,自分自身が思う自分と他者が思う自分がどのように変容し得るかを探索する。

【審査委員講評】
モーフィングの技術は昔からありますが、アウトプットの表現としてよくできていると思いました。お前が俺で俺がお前で。自分と相手との境目がなくなる、哲学的な体験が、結果として分断をなくしていく世界につながっていくと素敵です。

柳澤大輔
【 Innovative Technologies 2021 審査委員会 委員 】
株式会社カヤック 代表取締役 CEO



Innovative Technologies 2021 Special Prize
– inclusive media –

See-Through Captions
筑波大学 デジタルネイチャー研究室 / xDiversity



See-Through Captionsは、ろう・難聴者が聴者とより豊かなコミュニケーションを行うために開発された、透明ディスプレイ上にリアルタイムに字幕を表示するシステムです。ろう・難聴者は相手の表情や仕草を見ながら字幕を読めるようになり、既存の字幕表示手法では欠落していた身体情報も活用しながら聴者と会話することが可能となります。


【審査委員講評】
「See-Through Captions」は、耳の不自由な方が相手の表情を見ながらの対面コミュニケーションすることを支援するシステムである。既存の技術を巧みに組み合わせることで、コロナ禍の中で多発するコミュニケーションに関する諸問題を創造的に解決するものであり、メディアとしての将来性を高く評価し選定した。
稲見昌彦
【 Innovative Technologies 2021 審査委員会 委員長 】
東京大学 先端科学技術研究センター 教授



Innovative Technologies 2021 Special Prize
– dream –

Imagraph
東京大学



参加者は仰向けに横たわり、眠るように目を瞑る。頭上の電光掲示板のピクセルひとつひとつが、光ファイバーによって瞼の表面に繋がれる。肉が光を透かす時の血色への強い歪みを厳密に逆算した、それだけではほとんど青の揺らぎにしか見えない高輝度映像がそこを流れる。閉眼時の視覚世界に、色彩と空間性を持ったアニメーションが現れる。


【審査委員講評】
実際に体験してみないと判断はつかない技術ですが、一方で説明を聞いただけで体験してみたい!とは思いました。そこは十分評価できます。また、将来的に、自分の睡眠時の夢をコントロールできる技術に繋がるのではないかという淡い期待があります。

柳澤大輔
【 Innovative Technologies 2021 審査委員会 委員 】
株式会社カヤック 代表取締役 CEO



Innovative Technologies 2021 Special Prize
– Future Mobility –

poimo (ポイモ):空気でふくらむ人にやさしい電動モビリティ
東京大学大学院 情報理工学系研究科 新山研究室 /
東京大学大学院 工学系研究科 川原研究室 / mercari R4D




poimoはインフレータブル(空気膜構造)で作られた新しい電動モビリティです。従来の「重い、硬い、場所をとる」という乗り物のイメージをくつがえし、「軽い、やわらかい、折りたためる」という人にやさしい特長を持たせました。形状のバリエーションもバイク型、ソファ型、車椅子型など豊富です。自動設計、柔軟インタフェース、無線給電、自動運転などの技術と組み合わせて、短距離移動の手段として普及を目指しています。

【審査委員講評】
「移動手段のパーソナライズ」「モビリティのカスタマイズ」は時流に合致しており、未来のスタンダードとして市場への大きな波及力が期待される。愛着の湧く、ソフトロボティクスらしい魅力溢れる最終的な造形美やカラーデザインも抜かりなく、総合的な完成度において一線を画していた。
市原えつこ
【 Innovative Technologies 2021 審査委員会 委員 】
メディアアーティスト



Innovative Technologies 2021 Special Prize
– Vision –

ホログラムコンタクトレンズ
東京農工大学



目の中に入れることができるコンタクトレンズディスプレイが実現できれば究極のAR表示が実現できますが、コンタクトレンズ内のディスプレイに対して目がピント合わせできない問題がありました。本研究では、ホログラフィー技術を用いて、コンタクトレンズ内のディスプレイにはホログラムパターンを表示して、立体表示で画像を離れた位置に表示することで、目がピント合わせできる画像表示に成功しました。


【審査委員講評】
脳と電子回路が直接コンタクトするまで、コンタクトレンズ型ディスプレイは表示デバイスの理想。加速的に進化するAR技術において中心的になる可能性もある技術で期待したい。ディスプレイを制するものがスマートデバイスを制する!

遠藤諭
【 Innovative Technologies 2021 審査委員会 委員 】
株式会社角川アスキー総合研究所 主席研究員



Innovative Technologies 2021 Special Prize
– Out Of The Box –

3次元自由視点ARと視点に応じた立体音響が連携するコンテンツ視聴システム
NHK放送技術研究所



3次元空間に6人組バンドをARで配置し、各演奏者の提示位置と視聴者の視点位置・視線方向に応じたバイノーラル音声をインタラクティブに生成する。AR提示するヴォリュメトリック映像は事前ダウンロードが不要なストリーミングでタブレット端末に伝送する。好みの演奏者に近づけば、演奏をじっくり観察できるだけでなく、音色に聞き入ることもでき、視覚と聴覚の自然な連動によるコンテンツの世界への深い没入体験を提供する。


【審査委員講評】
テレビと言うハコの前には大体空間がある。そこに番組の世界が飛び出してくる。かつては「既成概念を覆す」発想だっただろうが、3次元自由視点ARと視点連動の立体音響により、簡単に実現してしまった。これは映像表現の可能性であり、テレビの新しいチャンスではないか。
高木美香
【 Innovative Technologies 2021 審査委員会 委員 】
経済産業省 商務情報政策局 コンテンツ産業課長



Innovative Technologies 2021 Special Prize
– Taste –

味覚ディスプレイ
明治大学 宮下芳明



マイクで録音した音をスピーカーで再生する、カメラで録画した映像をテレビで再生するのと同様に、味センサで記録した味を再現できる「味覚ディスプレイ」を開発しました。イオン泳動方式は、ゲル内のイオンを電気によって動かし、舌に触れる基本五味の濃度を調整します。噴霧混合方式は、スプレーによって液体を噴霧し、味を混合して再現するとともに、画面を舐めたときに映っている食べ物の味を感じる機構も搭載しています。


【審査委員講評】
遠隔地に伝えたり、記憶保存したり、標準化するなど、味のコンテンツ化の可能性は限りない。フードテックや調理ロボット、温室効果ガス対策としてのフェークミートなど、テクノロジーと“食”は大きな変革点と捉えられる点からも注目、評価したい取り組みだ。
遠藤諭
【 Innovative Technologies 2021 審査委員会 委員 】
株式会社角川アスキー総合研究所 主席研究員









*本事業は、国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の後援を受けております。

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