Innovative Technologies クラウドファンディング連携企画
DCAJメンバーの『推しテック』その⑦
クラウドファンディング連携企画『推しテック』では、過去の10年以上にわたるInnovative Technologies採択技術からDCAJメンバーが選んだ『推し』の技術を紹介していきます!
拡張満腹感
東京大学 大学院 情報理工学系研究科 知能機械情報学専攻 廣瀬・谷川研究室
(Innovative Technologies 2012採択技術)
昔、「りんごダイエット」に挑戦したことがありました。りんごしか食べられずお腹がすいてイライラが続く日々がやっと終わり、成果はたったの 500g減、でした。「拡張満腹感」のシステムがもっと前に開発されていたら…!! 人間の錯覚を巧みに利用した技術は色々ありますが、このシステムは食品を持つ手も自然な形で変化させるので違和感がありません。 アイデアとテクノロジーで苦しまずに食生活を改善し、健康に寄与できるなんて素晴らしい!
『技術紹介』
「拡張満腹感」は、拡張現実感によって周囲のものの大きさは保ったまま食品の見た目のサイズだけを操作することで、食品を食べたときに得られる満腹感を操作し、満腹感は一定のまま食事量を変えてしまうことが可能なシステムです。近年、食事から得られる満腹感は、食事そのものの量だけでなく、盛りつけや見た目、一緒に食べる人数など、食事の際の周辺状況に大きく影響を受けることがわかってきました。こうした知見から、食事そのものを変えなくとも、満腹感に寄与する要素に対する知覚を変化させることで、食事摂取量が操作可能になると考えました。拡張満腹感システムでは、食品の見た目の量に着目し、リアルタイムに視覚的な食事ボリュームを変化させてフィードバックします。このとき、デフォーメーションアルゴリズムを利用して食品を握る手を適切に変形することで、手のサイズは一定のまま、対象となる食品のみを拡大・縮小することが可能になっています。実験を通してこのシステムがユーザの食品摂取量に影響を与えるかを評価したところ、得られる満腹感は一定のまま食品摂取量を増減両方向に約10%程度変化させる効果があるという結果が得られています。
Innovative Technologiesクラウドファンディングにご協力お願い致します!
『拡張満腹感』いかがでしたか?このような面白い最先端技術を体験できるイベントが『Innovative Technologies』です。研究者は日々の研究成果を世に出し、フィードバックを受けたり、ビジネス化への道を見つけることができます。ただ、近年の経済状況の変化や、公共の利益を目的としている事業形態の為、本事業を継続することは簡単ではありません。継続的に事業を行うため、今回クラウドファンディングプロジェクトを立ち上げました。皆様のご支援・ご協力をよろしくお願いいたします!
プロジェクトページ:
「Innovative Technologies2022」採択技術を体験できます!
①株式会社Qosmo
深層学習AIを用いたリアルタイム音響処理プラグイン
②キリンホールディングス / 明治大学
電気味覚での塩味増強効果を活用した食器型デバイス
③法政大学 / 東京大学 / 明治大学
身体から生えてくる柔らかい分身ロボット
④東京大学大学院情報理工学系研究科 竹内・森本研究室
生きた皮膚を持つ指型バイオハイブリッドロボット
⑤應義塾大学理工学部 牛場潤一研究室/研究成果活用企業 株式会社LIFESCAPES
BMI技術を応用した神経リハビリテーション
⑥株式会社 積彩
みる角度によって色が変わる3Dプリンティング技術
⑦株式会社Shiftall
超高解像度・超軽量のVRヘッドセット
⑧株式会社博報堂「Human X」 / 株式会社invisi / 東京大学大学院准教授 鳴海拓志 / 株式会社博報堂プロダクツ
クロスモーダル知覚を活用したビールのおいしさを増幅する音楽