Hand-rewriting

Hand-rewriting

東京大学 大学院 情報理工学系研究科/学際情報学府 苗村研究室(橋田朋子、西村光平、苗村健)

採択技術名

Hand-rewriting

採択者名

東京大学 大学院 情報理工学系研究科/学際情報学府 苗村研究室(橋田朋子、西村光平、苗村健)

採択年

2012年

※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

概要

Hand-rewritingは紙とコンピュータを融合するPaper Computingの新たな技術です。ペンで描いた絵や文字は紙面に固定という常識を覆し、手描きスケッチの自動消去や印刷のような発色での紙面上への動的な情報提示といった機能を実現します。

詳細

Hand-rewritingは紙の上の手描きスケッチを対象として、コンピュータ処理によりそれらの部分的な消去や、連動した情報の紙面上への発色情報提示を可能とするPaperComputing技術です。デジタルペンとプロジェクション技術を組み合わせ、紙面上の手描きスケッチの電子化や追加情報の紙面への投影を実現する先駆的な取り組みはありますが、それらは基本的に発光型であるために印刷文字や手描きスケッチと併記すると違和感があります。提案技術は手描きスケッチと同様に照明光の反射で観察する反射型の情報表示を実現する点や、手描きスケッチそのものへの操作(自動消去)を可能とする点が類似技術と異なります。
Hand-rewritingの技術的な革新点は2点です。まず、フリクションペンという市販のサーモクロミックインクを内蔵したペンで描いた絵や文字に対し、紙面の裏側からレーザ光を照射して黒膜で熱変換することで、0.024mm間隔で手描きスケッチの局所的な消去を可能とします。次に紙にフォトクロミック材料をあらかじめ塗布し、開発した紫外プロジェクタで2次元の紫外光パターンを紙に投影することで、1024×768の解像度の所望の発色パターンを紙面に動的に表示できます。

審査講評

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審査委員

紙面上で手描きスケッチそのものを編集可能とする技術は革新的であり、まだ技術そのものは開発途上にあるものの、概念を実際の物で示すことにより、紙とコンピュータを融合する技術に向けての新たな可能性を切り開いている。

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