1msオートパン・チルト
東京大学 石川奥研究室
採択技術名 |
1msオートパン・チルト |
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採択者名 |
東京大学 石川奥研究室 |
採択年 |
2013年 |
特別賞 |
Innovative Technologies 2013 特別賞「Industry」を受賞 |
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
詳細
近年のカメラには、ごく当たり前のように自動でフォーカスを合わせる機能、いわゆるオートフォーカスがついています。これに倣い、カメラの視線方向を物体に自動で向けることを、オートパン・チルトと呼ぶことにします。もしこのオートパン・チルトを、ほとんど時間遅れなく高い制御レートで、つまり超高速に実現させれば、仮に撮影したい物体が激しく動き回っていたとしても、それをあたかも止まっているかのように撮影することができるでしょう。これは映像そのものの定性的な面白さや迫力はもちろんのこと、撮影時の露光時間を特に短くすることなく、ほとんどモーションブラーのない映像の記録が期待されるのです。ところが、従来の「雲台」と呼ばれる回転ステージを用いたオートパン・チルトでは、それ自体及びカメラとを合わせた慣性モーメントの影響で、肝心の超高速性を実現することができませんでした。本技術1msオートパン・チルトでは、雲台の代わりにサッカードミラーと呼ばれる独自の光学デバイスを用いて、超高速なオートパン・チルトを実現しました。なお1msとは、サッカードミラーの制御周期及びカメラの撮像周期の1/1000秒に由来します。
審査講評
ピンポン球のような急激に加減速を繰り返す物体を、当該研究室で有している高速ビジュアルフィードバック技術で追跡し、ピンポン球に映像を投影することに成功している。本研究はスポーツなどをデジタルメディアとして拡張する潜在力を有した技術として高く評価できる。
ヨーヨーのような急激に加減速を繰り返す物体を、当該研究室で有している高速ビジュアルフィードバック技術で追跡し、画面の中央にぴたりと静止させて捉えることに成功している。スポーツ中継などに役立つのはもちろん、瞬時に物体の映像を判断する必要がある車やロボットなど、製造業などの産業での応用が期待される。