ブレインコンピューターインターフェイス技術による人工神経接続

ブレインコンピューターインターフェイス技術による人工神経接続

生理学研究所・認知行動発達機構研究部門

採択技術名

ブレインコンピューターインターフェイス技術による人工神経接続

採択者名

生理学研究所・認知行動発達機構研究部門

採択年

2013年

特別賞

Innovative Technologies 2013 特別賞「Human」を受賞

※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。

詳細

脊髄損傷や脳梗塞などの神経損傷による四肢麻痺患者の願いは、“失った機能を取り戻したい”、それに尽きます。すなわち、失った機能である自分で自分の身体を思い通りに動かし、自分が何をしたかを感じ取れるように戻りたいのです。神経損傷による運動機能・体性感覚機能の消失は、大脳皮質と脊髄間を結ぶ神経経路が切断されているために起こりますが、損傷の上位及び下位に位置する神経構造はその機能を失っているわけではありません。そこで、神経損傷後に残存した神経構造同士を、損傷領域を超えてBrain Computer Interface技術によって人工的に神経接続できれば、失った四肢の随意制御を取り戻せます。随意制御可能な脳活動を記録し、その信号をコンピューターで電気刺激に変換し、物理的に離れた神経構造への電気刺激する“人工神経接続”によって、四肢麻痺患者自身の損傷されずに残った神経と四肢を有効利用し、神経代替装置を介して神経同士を繋ぐ「人工神経接続」は、自分自身を「制御し」、「感じる」ことのできるシステムです。

審査講評

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審査委員

BCIはいわば身体をデジタルメディア化する技術であり、当該技術は脳からの司令を、脊髄をスキップして末梢に伝達すること、身体動作を遠隔地に伝えることを可能としている。障害や怪我をはじめとする様々な身体制約を低減することができる当技術は、デジタルコンテンツ領域においても重要な基盤技術であると評価できる。

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特別賞選考委員

ブレインコンピューターインターフェイスはいわば身体をデジタルメディア化する技術であり、当該技術は脳からの司令を、脊髄をスキップして末梢に伝達することで、障害や怪我などの身体制約を改善する可能性を秘めている。 脳と体との新たな結合が見える技術であり、将来的にサイボーグにつながる技術としても期待できる。

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