Hairlytop Interface:毛をモチーフにした柔らかいインタフェース
電気通信大学 大学院情報システム学研究科 野嶋研究室
株式会社シンフォディア・フィル
採択技術名 |
Hairlytop Interface:毛をモチーフにした柔らかいインタフェース |
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採択者名 |
電気通信大学 大学院情報システム学研究科 野嶋研究室 |
採択年 |
2013年 |
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
詳細
Hairlytop Interfaceは形状記憶合金(SMA)を使った、細く柔軟なアクチュエータの集合体です 。
各アクチュエータは、SMA入りの細いシリコンチューブの毛状部分と、小型駆動回路から構成されています。Hairlytop Interfaceの特徴の一つがこの毛状部分の動作であり、生物を連想する動きで曲げ伸ばしさせることができます。例えば動物は毛を逆立てて怒りを表現するなど、毛は生物種を越えたコミュニケーションの手段として利用されています。さらに漫画やアニメでも、キャラクタの感情などの表現手段として毛が使われています。しかしロボットや身近な人工物には、そのような自然な表現手段は備わっていません。Hairlytop Interfaceは多様な人工物にふわふわの毛皮として実装が可能であり、人と人工物の新たなコミュニケーション手段としての利用が可能になると期待されます。
Hairlytop Interfaceの技術上の特徴は、その高い構成自由度です。毛状部分の直径は約3mm、重さは約1g/本で、その動きはLCD等の映像光を通じて制御されます。小型軽量であるため、例えば動物型ロボットや、スマートフォンなど、多様な人工物への適用が容易です。これにより多様な人工物と、毛状部分の動きを通じた、親しみやすいコミュニケーションが可能になると考えられます。
審査講評
「柔らかいがコンピュータで制御してデジタルに動かせるもの」という点が見る人にとって意外で、新しいものを感じさせる。このように、デジタルでコントロールできるものが増えていくことにより、表現や演出の可能性が広がっていくことを期待したい。