fVisiOn: 全周360度から観察可能なテーブル型メガネなし3Dディスプレイ
国立研究開発法人情報通信研究機構 ユニバーサルコミュニケーション研究所
採択技術名 |
fVisiOn: 全周360度から観察可能なテーブル型メガネなし3Dディスプレイ |
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採択者名 |
国立研究開発法人情報通信研究機構 ユニバーサルコミュニケーション研究所 |
採択年 |
2016年 |
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
概要
SFやマンガに描かれるような「空想上の3Dゲーム」をイメージした技術展示をします。テーブルに並べられたカードを特定のエリアに置くことで、カードに描かれたキャラクタが裸眼で見える3D映像としてテーブル上に召喚されます。キャラクタ達の決闘シーンは、周囲360度からみんなで見て楽しむことができます。また別のカードでは、ちっちゃなバーチャルアイドルが登場し、情熱的な歌と踊りを披露します。
詳細
fVisiOnは、何もない平らなテーブル上にバーチャルな3D物体が浮かぶように表示できる、テーブル型の新しい裸眼3D映像再生技術です。
テーブルの作業用途に特化した着座を想定した観察形態を特徴とし、再生原理には、円状に配列された多数のプロジェクタと、すり鉢状の異方性背面投射スクリーンの組み合わせを用います。これらがテーブル面を通過する大量の指向性光線群を生成して、想定する3D形状を形作る光線を再現します。円周方向に水平視差を作り出すため、テーブルの周りに着座した人々は、360度の任意方向から適切な姿の3D映像を見ることができます。
最新試作機は、一見すると高さ70cm、直径90cmの円卓ですが、その内部に全ての原理が納められています。幅10cm、高さ5cmのフルカラー・リアルタイム3Dアニメーションをテーブル上に再生でき、一定角度の斜め上から観察できる原理から、3D映像は着座した人だけでなくテーブルの周囲に立つ観衆からも同時に観察できます。
fVisiOnは、一般的なテーブル上の協調作業などとの高い親和性があるため、電子書類やバーチャルモックアップを用いた、グループディスカッションや遠隔地会議などの活動に利用することが可能です。
審査講評
360度の全周映像はこれまでにもいろいろと考案されてきたが、fVisiOnはテーブル上にガラス等を必要とせず、テーブルを囲んだ者が全て見ることができるなど、実用化に向けて優れている点が多い。