8K: VRシアター
NHKメディアテクノロジー
NHKエンタープライズ
採択技術名 |
8K: VRシアター |
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採択者名 |
NHKメディアテクノロジー |
採択年 |
2016年 |
特別賞 |
Innovative Technologies2016 特別賞「選考委員特別賞」を受賞 |
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
概要
ELIの機能の一部が体験できるプロトタイプの展示を行います。来場者がELIに向かって話した日本語を解析して、単語、発音、例文などの英会話レッスンを自動で生成します。
詳細
8K:VRシアターは、新世代のメディア技術「8Kスーパーハイビジョン」を活用したシアター型のVR体験システムです。2015年に制作した第1作「Aoi~碧~サカナクション」では、等身大のサカナクションが目の前に現れて、白熱のライブ演奏を繰り広げます。大画面でのド迫力の立体映像と360度サウンドの洪水を浴びることで、これまで感じたことのないドキドキ感・高揚感・未来的な感覚が全身を突き抜けます。立体映像と立体音響に加えて、無数のレーザー照明がシアター内を駆け巡り、既存のVRでは味わえない豊かな感覚と異空間での体験を共有できます。
最大の特徴は、従来のVRと違い、ヘッドマウント・ディスプレイが不要なことです。ヘッドセットを装着する煩わしさから解放され、観客全員が驚きや感動の体験を共有できるVRシステムです。VRコンテンツと実空間演出(レーザー照明)を融合させたことも、オリジナリティの高い表現です。これは8Kテクノロジーをエンタテインメント体験に応用した、初めての試みであり、世界的にも新規性の極めて高いプロジェクトです。
審査講評
8Kによる高精細な3D映像と22.2chサラウンドによる立体音響による臨場感にレーザー照明による空間演出を加えたことで、VR的な空間が体験できる。HMDとは異なる感動を与えてくれる点に期待がもてる。
22.2chのサラウンド音も、8Kの3D映像も素晴らしい高水準の作品である。HMD方式でないVRの普及も今後必要であり、これはそれへの試みの第一歩である。こうした優良なコンテンツにインタラクションの要素を付加して、海外も含めた展開を期待したい。
受賞コメント
この度は「選考委員特別賞」をいただき、たいへんうれしく思っております。今回、8K:VRシアターとして初めての一般公開となりました。会期中、世代・国籍を問わず、4日間で4,000名以上の方々に体験していただきました。たいへん貴重なチャンスをいただけたことに改めて感謝いたします。終演後のお客さまの反応や、SNSでの感想では、非常に好意的なものが多く、ヘッドマウント・ディスプレイを使わない「シアター型VR」のポテンシャルを感じています。第一作の「Aoi -碧- サカナクション」はエンターテインメント作品でしたが、8K:VRはビジネスやアカデミックな分野にも広く応用できるメディア技術だと考えています。これまでは開発ベースで進めてきましたが、今後は事業化に向けて取り組んでいきたいと考えています。今後とも引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。
(NHKエンタープライズ デジタル・映像イノベーション エグゼグティブ・プロデューサー 田邊 浩介様)