TWINCAM:全天球リアルタイム立体視テレプレゼンスシステム
首都大学東京 大学院システムデザイン研究科
NTT コミュニケーション科学基礎研究所
電気通信大学
豊橋技術科学大学
採択技術名 |
TWINCAM:全天球リアルタイム立体視テレプレゼンスシステム |
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採択者名 |
首都大学東京 大学院システムデザイン研究科 |
採択年 |
2017年 |
※掲載している情報は、受賞当時の情報のため、現在は異なる場合があります。
概要
TwinCamは、全天球の立体映像をリアルタイムに遠方から伝送し、観察者の頭部運動に応じてヘッドマウントディスプレイに提示するテレプレゼンスシステムです。全方位で両眼視差のある立体視が得られ、かつそれをリアルタイム伝送で可能としていることが大きな特徴です。頭部回転時の映像の運動ぼけと遠隔映像のみかけの遅延を同時に抑制することを世界で初めて実現しました。本展示では、TwinCamでとらえた遠隔映像の体験を提供します。
詳細
TwinCamは、全天球の立体映像をリアルタイムに遠方から伝送し、観察者の頭部運動に応じてヘッドマウントディスプレイに提示するテレプレゼンスシステムです。全方位で両眼視差のある立体視が得られ、かつそれをリアルタイム伝送で可能としていることが大きな特徴です。近年、全天球(全方位)カメラが多く市場に提供されていますが、現状は単眼視用であり立体視はできません。
本技術(TwinCam)は、2台の全天周カメラ(THETA,、Ricoh社)を眼球間距離と同じ距離に配置し、レンズの光軸の方位を一定にしたままで回転させる構成を実現したものです。これにより、頭部回転時の映像の運動ぼけと遠隔映像のみかけの遅延を同時に抑制することを世界で初めて実現しました。
観察者が頭部を回転して見回す時には、遠隔地から転送済みの全天球映像データの中から視野映像を提示するため見かけの遅延がなく、通信等の遅延による映像酔いを低減することができます。遅延は視差成分に限定されると同時に、運動ぼけもほとんど発生しません。
この基本アイデアについては、既に特許出願し、PCT国際出願でも新規性、進歩性、産業上の利用可能性の全項目で「有」となっており、前例のない設計であることが示されています。
審査講評
立体全天周カメラを用いたテレプレゼンスシステムである。全天周映像を用いているため、見回しにおける時間遅れが小さくなる。HMD中継など、これから期待される臨場感放送・通信の基本機材として今後の発展が期待される。