ASIAGRAPH 2008 in Tokyo

オープニングセレモニー&記念講演パネル

第2回ASIAGRAPH Award
ASIAGRAPHでは、アジアが誇る先端的コンテンツや多様な文化を世界に打ち出し、アジアの魅力によって世界のコンテンツ産業や新たな文化産業をリードしていくために、「ASIAGRAPH アワード」を新設し、アジアの文化・技術・コンテンツの発展に寄与した、優れた人物を表彰します。
本アワードは表彰ジャンルを二つに分け、優れたコンテンツを創作しアジアの文化の発展に貢献した優秀なクリエイターに「創(つむぎ)賞」を、卓越した技術論文や研究成果により学術・技術の面からコンテンツを支える優秀なクリエイターに「匠(たくみ)賞」を授与します。

【受賞者】

創(つむぎ)賞

井上 雄彦 漫画家

井上 雄彦
漫画家

漫画ほど手軽で身近な娯楽はないと思います。漫画の良さを忘れずに、この賞を励みにして精進していきます。有難うございました。

匠(たくみ)賞

金出 武雄 カーネギー・メロン大学 教授

金出武雄
カーネギー・メロン大学 教授

私はコンピュータ・ビジョンとロボットの研究者です。コンピュータによる顔の認識とか、無人運転自動車とか、マニピュレータ制御などをやっておりましたが、その中でロボットの複眼ステレオ視もやっておりました。  1990年はじめごろ、カメラは将来安価になるのだから、2眼と言わず、また単に距離画像計測と言わず、もっと極めて多数のカメラを使ってシーン全体の4次元(空間プラス時間)モデル化ができるのではと考えました。51台のカメラを備えたドームを作って、その中で起こるイベントをすべての方向からビデオ撮影し、それらを統合処理した結果、そのイベントをまったく自由な視点からのビデオを作って見せる「仮想化」現実のデモなどいたしました。そして、2001年にはNFLのスーパーボウルの試合の中継で、注目プレイを映画マトリックスのように回転し再生することのできる31台のロボットカメラを使った「アイビジョン」とよばれるシステムを開発しました。 必ずしもグラフィックスが専門とはいえない私が、このたび栄誉あるアジアグラフ匠賞をいただく幸運に恵まれましたのも、こんな縁からかとおもいます。ますます小型軽量化したカメラを惜しげなく使って、「仮想化現実」の究極としてスローガンに謳っていた「Let’s watch NBA on the court (NBAの試合をコートで見よう)」が現実化するのではと思うこのごろです。

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