T18 ペーパーメカトロニクス:印刷で作るロボット
我々は、印刷法のみを用いたロボット作製法「ペーパーメカトロニクス」を提案しています。「ペーパーメカトロニクス」は、印刷した紙が自律的に折れ曲がることを利用してロボットの構造を組み立てるプリンテッドロボティクスと、紙面上に電子デバイスを作製するペーパーエレクトロニクスを融合した新規研究分野です。これまでに印刷によって構造とアクチュエータを搭載したロボットの開発に成功しました。構造生成には、乾燥収縮によって紙が折り曲がる現象を利用します。家庭用のインクジェットプリンタを用いることで、印刷されたパターンに沿って紙が自動的に折れ曲がります。アクチュエータは、導電層・熱膨張層を紙面上に印刷して作り、導電層に電流を流した際に発生するジュール熱によって駆動します。紙の自動構造形成とは異なり、過熱と放熱によって可逆的な紙の屈伸が可能になります。印刷によるロボット作製法は、迅速、簡便かつ大量生産可能なロボット作製法へとつながることが期待されます。
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【展示内容】
「紙に印刷するだけでロボットを作製してしまおう。」私たちはペーパーメカトロニクスという新しい技術を開発しています。この度、通常のインクジェットプリンタを使って、紙でロボットの身体とアクチュエータを作ることに成功しました。展示会では、一枚の紙からロボットを作成する自動三次元構造形成のデモンストレーションを行います。乾燥するにつれて印刷されたパターンに応じて紙が曲がってゆく様子を見ることができます。