特別賞
デジタルコンテンツEXPO開催期間中の10月27日に、Innovative Technologies 20件の採択技術の中から、「Industry」「Culture」「Human」「選考委員特別賞」の4つの特別賞と「SIGGRAPH Specia Prize」が決定いたしました。
特別賞は特にコンテンツ産業以外の分野への波及・応用の可能性が高い技術を表彰するものです。





Innovative Technologies2016 特別賞
「Industry」

採択技術は有りませんでした。
(対象となる技術が多数有る事により、評価の点数が選定基準値に満たなかった為)

Innovative Technologies2016 特別賞
「Culture」

DSC_0381 採択技術:AIによる白黒写真の自動色付けシステム
採択者:早稲田大学 基幹理工学部 石川研究室

詳細はこちら

≪講評≫
映画等の白黒映像をカラー映像にできるのは大変魅力的である。過去が現在に生き返る。まさに、ディープラーニング応用の格好のテーマである。データの数だけ、確率が高くなるため、今後は動画のリアルタイム変換も期待できる。

≪受賞コメント≫
早稲田大学理工学術院 研究院助教 飯塚 里志様
この度、Innovative Technologies 2016特別賞「Culture」という素晴らしい賞を受賞できたこと、大変うれしく思います。本研究は学術的な面を重視して取り組んできた研究でしたが、今回実用的なコンテンツという観点からも評価していただけたことで、本技術の新たな可能性を感じることができました。白黒写真の自動カラー化技術は、これまで「過去の出来事」として認識されていた白黒写真を身近なものとして蘇らせ、過去と現代をつなぐ新たなパイプラインになるのではないかと考えています。今回の展示で多くの方々に興味を持っていただけたようで、「製品化してほしい」「自分たちのプロジェクトに応用したい」など、たくさんの好意的なご意見・ご要望をいただきました。今後はさらに多くの場面で本技術が活用できるよう、研究を進めていきたいと考えています。

Innovative Technologies2016 特別賞
「Human」

DSC_0436 採択技術:失禁体験装置
採択者:電気通信大学 ロボメカ工房VR部隊失禁研究会

詳細はこちら

≪講評≫
学生が発想して学生自ら作り出した作品である。リアルな体験を再現するために学生らしく様々な工夫をまじめにしている。宇宙空間では排尿すら大変な作業。VR元年ならぬ宇宙旅行元年にはこうした体験が、訓練にも必要となるのではないか。

≪受賞コメント≫
電気通信大学 ロボメカ工房VR部隊失禁研究会 代表 亀岡 嵩幸様
この度は私共の失禁体験装置をInnovative Thecnologies 2016に採択していただいた上、特別賞としてhuman賞までいただき大変ありがとうございました。このような名誉に与れたことはひとえに失禁研究会を支えてくださった皆様方のおかげだと考えております。いろいろ誤解もされやすい装置ですが、こうしてたくさんの人々に認めていただいたことは感謝の念に堪えません。また、4日間の展示の中では様々な分野の方々に体験していただき、感想としてたくさんのフィードバックを得られたことは今後の研究を進めるにあたって大変貴重な経験を積ませていただきました。このような体験者の声を参考にし、さらにクオリティの高い失禁感を皆様に提供できるよう研究を続けていく所存です。今後の予定としては医療や教育、介護分野などへの応用を視野に入れながらさらに研究を進めて参ります。この技術を必要としている人へ最高の失禁体験をお届けできるよう失禁研究会は日々研究を続けています。

Innovative Technologies2016 特別賞
「選考委員特別賞」

DSC_0469 採択技術:8K:VRシアター
採択者:NHKメディアテクノロジー / NHKエンタープライズ

詳細はこちら

≪講評≫
22.2chのサラウンド音も、8Kの3D映像も素晴らしい高水準の作品である。HMD方式でないVRの普及も今後必要であり、これはそれへの試みの第一歩である。こうした優良なコンテンツにインタラクションの要素を付加して、海外も含めた展開を期待したい。

≪受賞コメント≫
NHKエンタープライズ デジタル・映像イノベーション エグゼグティブ・プロデューサー 田邊 浩介様
この度は「選考委員特別賞」をいただき、たいへんうれしく思っております。今回、8K:VRシアターとして初めての一般公開となりました。会期中、世代・国籍を問わず、4日間で4,000名以上の方々に体験していただきました。たいへん貴重なチャンスをいただけたことに改めて感謝いたします。終演後のお客さまの反応や、SNSでの感想では、非常に好意的なものが多く、ヘッドマウント・ディスプレイを使わない「シアター型VR」のポテンシャルを感じています。第一作の「Aoi -碧- サカナクション」はエンターテインメント作品でしたが、8K:VRはビジネスやアカデミックな分野にも広く応用できるメディア技術だと考えています。これまでは開発ベースで進めてきましたが、今後は事業化に向けて取り組んでいきたいと考えています。今後とも引き続き、どうぞよろしくお願いいたします。

Innovative Technologies2016
「SIGGRAPH Special Prize」

2016特別賞_SIGGRAPH Special Prize 採択技術:Sky Magic - 編隊飛行ドローンとオーディオビジュアルテクノロジー
採択者:株式会社マイクロアド

詳細はこちら

≪講評≫
それぞれが独立していながら協調し合うLEDを持つドローンを使った、巨大で移動可能なディスプレイを作り出す能力は、何処でも利用可能なディスプレイ技術の明るい未来を示している。我々はSky Magicを、LAで開かれるSIGGRAPH 2017に特別なゲストとして招く事を楽しみにしている。

Sky Magic 事業部 プロジェクトマネージャー 高橋 瞳様
この度は、Innovative Technologies 2016への展示という素晴らしい機会を頂き、また特別賞「SIGGRAPH Special Prize」に採択して頂き、非常に光栄です。SkyMagicとして初めての展示会ということもあり、多くの方にこのプロジェクトを知ってもらう良い機会となりました。会場では、富士山でのドローンパフォーマンスの映像と、実際に飛ばしたLEDドローンに触れて頂き、様々なコラボレーションアイディアや応援の声をもらうことができ、非常に刺激となりました。まだまだ開発段階でありますが、開発スピードを上げて、多くの方々に、LEDドローンによる次世代の花火を届けられたらと思っております。

特別賞選考委員( 17名)(50音順 敬称略)

赤池 学株式会社ユニバーサルデザイン総合研究所 代表取締役所長
安藤 敏之日産自動車株式会社 総合研究所 モビリティ・サービス研究所 総括グループ 主任研究員
遠藤 秀平遠藤秀平建築研究所
小川 剛株式会社海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構) 投資戦略グループ シニアディレクター
大月 泰介宇宙航空研究開発機構 (JAXA) 広報部 企画・普及課 主査
黒木 義博トヨタ自動車株式会社 パートナーロボット部 先行開発室 プロフェッショナル・パートナー
古関 和典株式会社JTBコミュニケーションデザイン プロモーション事業部 第2営業局 JTBピクチャーズ マネージャー
庄司 卓株式会社セガゲームス エンタテインメントコンテンツ統括本部/研究開発ソリューション本部 本部長
舘  暲東京大学 名誉教授
中島 信也株式会社東北新社 取締役 専務執行役員 CMディレクター
中村 伊知哉慶應義塾大学 メディアデザイン研究科 教授
蜷川 有紀オユキボー・オフィス 画家/女優
福嶋 麻衣子クリエイティブ・ディレクター
松永 芳幸株式会社コスパ 代表取締役社長
松原 耕二株式会社BS-TBS 週刊報道LIFE キャスター
村垣 善浩東京女子医科大学 先端生命医科学研究所 教授
山口 哲一株式会社バグ・コーポレーション 代表取締役

SIGGRAPH Specia Prize 選考者

Jeremy Kenisky
Vice President of Merge VR, Founder of Zoo-AR,Chair of Emerging Technologies, SIGGRAPH 2017