コンピュータ技術の発展と足並みを合わせて成長を遂げてきたデジタルコンテンツは、ゲームやアニメなどの産業を発展させるとともに、芸術表現の場として新たな文化を生み出してきました。コンピュータグラフィックスやバーチャルリアリティなどの関連技術は、コンテンツ産業の発展を牽引するだけでなく、医療やバイオなど多彩な分野へも応用の幅を広げています。
デジタルコンテンツEXPO は、こうしたデジタルコンテンツ分野で活躍する研究者やクリエイター、企業関係者等が参加し、最新の情報を交換しながら、デジタルコンテンツ産業の5年、10 年先の将来像を描き出す国際的イベントです。
販売促進を目的とした展示会や見本市では、会場を華やかに彩る企業の展示ブースとそこで発表される新製品が花形ですが、デジタルコンテンツEXPOでは、製品化以前の研究開発段階にあるシーズ技術やプロトタイプシステムが主役です。大学や研究機関で生み出される新技術の中には、製品化に至らずに姿を消してしまうものも少なくありません。こうした現象はたびたび“死の谷”と表現されています。この“死の谷”を克服するためには、谷の両側の住民が頻繁に往来し交流することのできる架け橋が必要です。デジタルコンテンツEXPOでは、世界の先端技術が一堂に会し、研究者と企業とクリエイターが、それぞれの立場からこれらの技術の可能性を考え、社会にイノベーションの姿を提示することで、“死の谷”を克服する架け橋の役割を果たします。