立体映像(3D)の生体影響、特に視覚機能に与える影響について、国際的な関心が急速に高まっています。このことは、3Dが、映画やテレビ、ゲームなど、さまざまな形で、日常生活に浸透しつつあることを示唆しています。同時に、これまでの「3Dは眼に悪い」といった漠然としたイメージから一歩進めて、快適に視聴するための諸条件をはじめ、ネガティブ要因の切り分けと対応、ポジティブ利用へのエビデンス等の知見を収集していく必要があります。日本人間工学会 3D人間工学研究部会が主催する本セミナーでは、従来の3Dに対する固定観念を覆す最新の研究成果を紹介する、以下の二つの講演を行います。
・視聴環境からみた3Dの快適性
(講師:早稲田大学・柴田氏)
・3Dの視聴による視機能障害のスクリーニングと訓練効果
(講師:北里大学・半田氏)
<プログラム主催者> 一般社団法人 日本人間工学会
1993年、早稲田大学人間科学部卒業、1998年、同大学院博士後期課程修了後、同大学助手等を経て、2008年より現職。人間工学を専門とし、映像情報メディアの生体影響の評価や応用、コンテンツ制作に関する研究に従事。主な著書に、「3D立体映像表現の基礎(オーム社,2010年)」など。社会活動として、国際3D協会 日本部会・会長、Stereoscopic Displays and Applications・Committee、日本人間工学会 3D人間工学研究部会・部会長など。博士(人間科学)。認定人間工学専門家。
早稲田大学国際情報通信研究センター・助手、同大学先端メディア研究所・客員講師、日本学術振興会・特別研究員PD、カリフォルニア大学バークレー校ポストドクトラルフェローを経て、現在、早稲田大学国際情報通信研究センター・招聘研究員。博士(国際情報通信学)。人間工学と情報通信学の視点から、立体映像が人に与える影響やコンテンツの制作技術に関する研究に取り組んでいる。最近は、映画やテレビ、モバイル端末など異なる視聴環境で立体映像を見るときにどのようにして快適性を高めるのかという研究に取り組んでいる。主な論文は、The zone of comfort: Predicting visual discomfort with stereo displays, Journal of Vision (2011)。
2004年、北里大学大学院医療系研究科眼科学修了(医学博士)後、北里大学医療衛生学部リハビリテーション学科視覚機能療法学助手、2005年より同専攻講師、現在に至る。専門は眼科学、視能矯正学。研究テーマは両眼視機能の基礎的、臨床的研究。現在、立体映像の眼と脳への効果研究及び、立体映像技術の医療応用について積極的に取り組んでいる。所属学会は、日本眼科学会、日本弱視斜視学会、日本神経眼科学会、日本視能訓練士学会、日本眼光学学会など。
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